ダーレン・アロノフスキー監督。ブレンダン・フレイザー主演、セイディー・シンク。2022年。
<ストーリー>
病的肥満の英語教師チャーリーはオンラインで講義を行っているが、その外見を隠すためにウェブカメラは常にオフの状態である。彼の唯一の友人は看護師のリズで、病院に行った方がいいというリズの言葉に対して、チャーリーは治療費がないからと断り続けている。また、彼の元には新興宗教ニューライフの宣教師トーマスが訪れるようになるが、リズはニューライフの存在を嫌っている。
自分のうっ血性心不全の症状がステージ3にまで達しており、余命が幾ばくも無い事を知ったチャーリーは8年ぶりに娘のエリーと再会するが、かつてチャーリーは新しい恋人アランの為に娘と妻を捨てた過去があり、エリーはチャーリーを恨んでいた。預金の12万ドルを全て与えるという条件で何とかエリーを引き留めたチャーリーは、彼女の学校のエッセイの手直しを手伝うことにするが、自分に対してもエッセイを書いて欲しいと要求する。
度々訪れるトーマスに対してリズは不快感を露にする。リズの兄はアランであり、チャーリーと恋仲になった事で父や教会から受けた仕打ちに耐え切れずに自殺してしまったのだという。チャーリーが病的肥満になったのも、アランを亡くした悲しみから逃れるための暴飲暴食が原因だった。
エリーはチャーリーに睡眠薬入りのサンドイッチを手渡して眠らせ、その間にやってきたトーマスに大麻を吸わせながら問い詰める。彼は教会の青年団からお金を盗み逃げ出した事を告白するのだった。エリーは彼の告白を密かに録音していた。
エリーの母メアリーがリズに連れられてやってくる。チャーリーとメアリーが会話する中で、チャーリーが十分な預金をため込んでいる事が判明し、治療費がないと嘘をつかれていたことを知ったリズは部屋を出て行ってしまう。二人はかつての結婚生活や、娘のエリーについての議論を繰り広げる。チャーリーは「自分の人生で一つでも正しいことをしたと信じたい」と話した。
ピザの配達人ダンに初めて自分の姿を目撃されたチャーリーはショックから過食を始め、オンライン講義の生徒に下品な言葉使いで「正直な文章」を書けとメールする。
トーマスがチャーリーに最後の訪問をする。彼は喜んだ様子で、エリーが自分の告白の録音を家族に送り付けた事で、両親が彼を許してくれたのだと話した。彼は地元に帰ることを決めるが、最後に彼が行った説教の同性愛に対する解釈でチャーリーは傷つき、彼に聖書を手渡して、家族の元に帰るよう言うのだった。
メールが原因で仕事を辞めることになったチャーリーは最後の授業でウェブカメラをオンにする。衝撃を受ける生徒をよそに「大事なのは、生徒が書いた正直な言葉だけだ」と告げてパソコンを投げ飛ばし、授業を終了させる。
チャーリーの体調が悪化し始め、リズが戻って診察を行っているところへ、怒った様子のエリーが戻ってくる。彼女はチャーリーの手直ししたエッセイが8歳の頃に書いたエッセイとすり替えられていた事でチャーリーと対立する。チャーリーはそのエッセイが今まで読んだ中で一番正直な文だと評し、最初は彼を非難していたエリーも、チャーリーの強い希望に応えて、エッセイを音読し始める。チャーリーは歩行器なしで立ち上がり、エリーの元に歩み寄る。エリーがエッセイを読み終え、お互いが目を合わせて微笑み合った時、チャーリーは白い光の中に包まれていった。(Wikipediaより転載)
<感想>
予備知識ゼロで視聴。特殊メイクがひたすら凄かったです。本物にしか見えない。
でお話の方は、まあ、分かるんですが、やはり主人公が酷いです。お金は残したけど、誰も幸せになってない。娘の今後も考えてない、どんなにトラウマか。友人のリズも可哀想、こんな酷い事ってない。
という訳で、それなりに面白く観ていましたが、後味は最悪でした。